鉄の歴史村フォーラム2009
地域を見つめ、発信するシリーズ
中国山地でのたたら製鉄 〜安芸地域の事例から〜
- ◆趣旨:
- 2005年から実施している鉄の歴史村フォーラム「地域を見つめ、発信する」シリーズでは、鉄の歴史村独自の情報を発信していくため、近隣市町村などとの鉄・たたら文化の比較により自らの姿を明らかにしようとしてきた。
1回目を日刀保たたら村下 木原 明 氏に技術面から、2回目として島根大学教育学部教授の相良英輔氏に奥出雲三大鉄師の家に残る「鐵方御用留」などの古文書調査をもとに経営面から、3回目は荒神谷博物館館長の藤岡大拙氏に古代史の中の鉄の姿を、4回目は、石見銀山資料館館長の仲野義文氏に石見地域の鉄生産についてご紹介いただいた。
このシリーズの集大成として、5回目となる2009年の鉄の歴史村フォーラムは、中国地方の鉄生産〜安芸地域の事例から〜と題しおこなう。中国山地で隔てられつつも似通った自然条件、歴史を背景にもつ安芸と奥出雲。共に中国山地に源をもつ大田川、斐伊川上流域で鉄を生産し、たたらという産業が地域を支え続けた。今回は2つの地域を、たたらを介して1つの地域としてとらえて比較し、近世たたら製鉄史のなかでのこれらの地域の姿に迫る。
基調講演講師は、山口県文書館の専門研究員 山ア一郎氏を講師に迎える。山ア氏は日本近世鉄山業史がご専門で、その主なフィールドは安芸である。広島県山県郡安芸太田町の加計家は、中国地方最大の鉄山経営者の一人で、加計家に伝わる『隅屋鉄山絵巻』は、近世のたたら製鉄業を学ぶ上で何よりも貴重な学術資料であり、広く研究者に知られている。
加計家は明治維新までは佐々木姓を称し、銀山開発から鉄山経営をするに到ったが、石見地域との関係が古く、江戸初期に広島藩により大田川上流での鉄穴流しが禁止されると、砂鉄を石見の国に求め、石見のたたら経営にも携わっていった。奥出雲と石見も密接な関係を保っていたことは昨年のフォーラムの基調講演からも明らかとなっているので、現在の研究段階では石見を介した、安芸と奥出雲の間接的な関係が伺える。注目すべきは安永9(1780)年、幕府により大坂に鉄座が設置され専売制が強化された際には、中国地方の鉄師たちが団結し立ち上がり、隅屋はその中心的な役割を果たしたが、山ア氏は日々競い合う鉄師たちが団結した数少ない事例として注目している。それらのことも含め、豊富な史料を紐解いてきた山ア氏ならではの視点からお話いただく。
特別講演では、相良英輔氏に『田部家古文書から知りえたこと』と題しお話いただく。本調査は平成20年から3ヵ年、雲南市教育委員会を事業主体として行われているが、相良氏は、その実行委員会の委員長であり、今回の調査からこれまでに明らかになったことなどに触れ、その成果をご報告いただく。
- ◆日時: 平成21年11月14日(土) 13:30〜17:00
- ◆場所: 吉田健康福祉センター2階
- ◆参加費: 1,000円(賛助会員無料)
- ◆スケジュール:
- 13:00 会場、受付開始
- 13:30 開会
- 13:45 基調講演「中国山地でのたたら製鉄」〜安芸地域の事例から〜
山口県文書館 専門研究員 山ア一郎氏
- 15:00 質疑応答
- 15:15 休憩
- 15:30 特別講演「田部家古文書調査から知りえたこと」
島根大学名誉教授、広島経済大学教授 相良英輔氏
- 16:45 質疑応答
- 17:00 閉会
- ◆同時開催事業: 近代だたら操業(11月10日〜14日)
- 期 日: 平成21年11月13日〜14日(24時間操業)
- 場 所: 雲南市吉田町 和鋼生産研究開発施設
- スケジュール:
- 11月10日(火) 8:00〜17:30 灰床づくり、炉づくり
- 11月11日(水) 9:30〜15:30 炉の乾燥、炭切り、博物館見学
- 11月12日(木) 9:30〜15:30 炉の乾燥、上釜構築、ミーティング
- 11月13日(金) 9:00 火入れ
- 11月14日(土) 9:00 ヒ出し
- 11月15日(日) ヒの計測(自由参加)
- ※たたら共同実習生を一般に募集して作業を行う。
- ◆主催: 財団法人鉄の歴史村地域振興事業団
- ◆共催(予定): 雲南市、雲南市教育委員会
- ◆後援(予定):
- 島根県・島根県教育委員会、産業考古学会・鉄の道文化圏推進協議会・
社団法人日本鉄鋼協会・社団法人日本鉄鋼連盟・朝日新聞松江総局・
毎日新聞松江支局・讀賣新聞松江支局・産経新聞松江支局・
中国新聞社・山陰中央新報社・新日本海新聞社・共同通信社松江支局・
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